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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻9号

1998年08月発行

文献概要

今月の主題 潰瘍性大腸炎―最近の話題 主題

潰瘍性大腸炎における虫垂病変の臨床的特徴

著者: 大川清孝1 青木哲哉1 佐野弘治1 針原重義1 北野厚生2 黒木哲夫3

所属機関: 1大阪市立総合医療センター消化器内科 2大阪市立住吉市民病院内科 3大阪市立大学医学部第3内科

ページ範囲:P.1197 - P.1203

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要旨 最近の4年4か月間に当院でtotal colonoscopyを施行した,初発または再燃例で治療前の活動期潰瘍性大腸炎の中で虫垂開口部に非連続性病変がみられた症例を選び出し,性別,年齢,病型,病変部位,炎症反応,重症度,治療効果,治療後の経過などについて検討した.虫垂開口部に非連続性病変がみられたのは11例であった.これらには共通した臨床的特徴がみられた.すなわち主病変部位が直腸を含む下部大腸に多く,初回発作型が多く,全例軽症であり,salicylazosulfapyridineによる治療に対する反応がよいことであった.今後,虫垂部の非連続性病変の意義を解明することが潰瘍性大腸炎の病態の解明に寄与する可能性が考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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