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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻9号

1998年08月発行

今月の主題 潰瘍性大腸炎―最近の話題

主題

潰瘍性大腸炎における非典型所見―縦走潰瘍

著者: 大井秀久1 島岡俊治1 西俣嘉人1 西俣寛人1 新原亨1 松田彰郎1 仁王辰幸1 田代光太郎1 小吉洋文2 永井志郎2 原口要3 中村勇一4 野口昌宏4 仲淳一郎4 寺田芳一4

所属機関: 1鹿児島共済会南風病院消化器内科 2小吉胃腸科クリニック 3原口胃腸科外科 4鹿児島消化器研究会

ページ範囲:P.1227 - P.1242

文献概要

要旨 潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis;以下UC)の非典型所見である縦走潰瘍(longitudinal ulcer;以下LU)について,形態的特徴,好発部位,臨床所見を検討した.明らかなLUはUCの17%にみられた.また典型的なLUではないが,縦軸の要素を持つ潰瘍は36%に認めた.LUは虚血性大腸炎(ischemic colitis;以下IC),Crohn病と同様に下行結腸に最も多かったが,UCは横行結腸にも多く認めた.LUのあるUCは21%が手術され,LUを認めないものより多かった.UCのLUは高齢者,罹病期間の長い症例に多く認め,治癒期の変形はICと似た変形がみられる症例があった.UCのLUの発生にはICの合併や虚血性変化の可能性も考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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