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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻9号

1998年08月発行

文献概要

今月の主題 潰瘍性大腸炎―最近の話題 主題症例

潰瘍性大腸炎でsalazosulfapyridine長期服用中に発症し,下血を来した腸結核と思われる1例

著者: 湯川研一1 辻本正彦2

所属機関: 1湯川研一消化器クリニック 2大阪警察病院臨床病理科

ページ範囲:P.1267 - P.1272

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要旨 肝彎曲部までの潰瘍性大腸炎で,少なくとも6年間はsalazosulfapyridineを継続して服用し緩解状態にあったが,非罹患部の上行結腸に結核性大腸炎を発症した症例を報告した.潰瘍性大腸炎やCrohn病はここ30年で多数の症例が集積される一方,日和見感染,性伝染性感染症あるいは免疫不全症候群が経験される今日,潰瘍性大腸炎,Crohn病の経過中に,その診断上除外すべき結核やアメーバ赤痢などの疾患を合併しない理由はない.今後,ときにはこのような症例があることを考慮しなければならないかもしれない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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