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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻1号

1999年01月発行

文献概要

今月の症例

2.臨床所見において隆起型を示した未分化型早期胃癌の1例

著者: 萩野真1 坂井徹1 石川靖二2 湧谷純3

所属機関: 1神戸協同病院内科 2神戸協同病院外科 3神戸協同病院病理

ページ範囲:P.10 - P.11

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〔患者〕59歳,男性.高血圧で当院外来通院中であった.特に自覚症状はなかったが,1998年2月21日に検診目的の胃内視鏡検査を施行したところ,前庭部後壁に隆起性病変を指摘され,生検にてGroup Ⅴ,低分化腺癌と診断された.

〔胃X線所見〕仰臥位第2斜位二重造影(Fig.1a, b)で前庭部後壁に低い隆起(以下病変部A)にやや高い隆起(以下病変部B)が重なる双子山型の隆起性病変が認められた.病変部A,病変部Bともに円形で辺縁は整であった.バリウムを薄く溜めた撮影(Fig.1a)では病変部Aは透亮像,病変部Bはその辺縁が接線像として明瞭に描出された.バリウム層をやや厚くした撮影(Fig.1b)では病変部Bが透亮像として描出された.拡大率を補正すると,病変部Aは直径10mm,病変部Bは6mmと計測された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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