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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻1号

1999年01月発行

今月の主題 Ⅱ型早期大腸癌肉眼分類の問題点

主題

早期大腸癌肉眼分類―私の診断基準

著者: 田中信治1

所属機関: 1広島大学医学部附属病院光学医療診療部

ページ範囲:P.20 - P.20

文献概要

 早期大腸癌の肉眼分類は施設によってその定義が全く異なっており現在混乱を生じているが,その中でも特に問題となるのは,一般に頻用されている“Ⅱa+Ⅱc”,“Ⅱc”,“Ⅱc+Ⅱa”,“LST”(laterally spreading tumor)などである.われわれは早期大腸癌の肉眼分類を,主に内視鏡所見を中心にして,Fig.1に示すように,Ⅰ型,Ⅱ型,結節集簇病変の3型に大きく分類している.Ⅲ型については,消化性潰瘍のない大腸では存在しないと考えている.以下,Fig.1に示した分類の定義のポイントを述べる.

 “ⅡC”の定義については,陥凹局面(領域性のある陥凹)の存在を重視し,陥凹が絶対陥凹であれ,周囲の反応性過形成粘膜に対する相対陥凹(工藤分類のⅡc+Ⅱa)であれ,陥凹を主体とする病変は一括してⅡcとする.したがって,原則として陥凹局面以外には腫瘍成分は存在しない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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