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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻1号

1999年01月発行

文献概要

今月の主題 Ⅱ型早期大腸癌肉眼分類の問題点 主題

早期大腸癌肉眼分類―私の診断基準

著者: 松田圭二1

所属機関: 1東京大学医学部腫瘍外科

ページ範囲:P.25 - P.25

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 肉眼型分類をFig.1に示す.Ⅰ型は,隆起の目立つ病変を言う.Ⅰp型は非腫瘍性粘膜から成る明らかな茎を持つもので,有茎性に相当する.Ⅰsは非腫瘍性粘膜から成る茎を持たないもので,広基起性または無茎性に相当する.Ⅰsp型は短茎性・亜有茎性に相当するもので,Ⅰp型とⅠs型の中間であり,短い茎を持った病変で基部のくびれとして認識される.

 Ⅱ型は隆起の目立たない病変で,表面型と呼ばれる.Ⅱa型(表面隆起型)は,丈の低い扁平な病変である.Ⅱb型(表面平坦型)は,周辺粘膜に対してほとんど凹凸のないものである.Ⅱc型(表面陥凹型)は,浅いびらん程度の陥凹を呈し,陥凹部にも腫瘍腺管が存在するものである.Ⅱa+Ⅱc型は,周囲正常粘膜と段差の明瞭な丈の低い隆起で,一定の広さを持つ陥凹を有するもので,陥凹よりも隆起が主成分であるものとしている.対して,陥凹性病変が主体で,周囲にわずかに隆起を呈するものを,Ⅱc+Ⅱa型としている.Ⅲ型は潰瘍があり,その周りに,または一部に癌が併存するもので,大腸ではほとんどみられない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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