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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻10号

1999年09月発行

文献概要

今月の主題 Crohn病の長期経過―10年以上の症例を中心に 序説

Crohn病の長期予後

著者: 八尾恒良1 宇野博之1 櫻井俊弘1 松本主之2 岡田光男3

所属機関: 1福岡大学筑紫病院消化器科 2九州大学医学部第2内科 3福岡大学医学部第1内科

ページ範囲:P.1205 - P.1210

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 “病気が治らない”とされているCrohn病(Crohn's disease;CD)の診療途上で医師は患者の治療法や予後の予測について悩み,患者や家族への説明のためにも長期の予後を知りたいと思うであろう.すなわち,人生で最も充実した青春期に発病した患者に対して,在宅経腸栄養などの治療で食欲や社会活動を本当に制限しなければならないのか,経口食はどの程度どんな食物が許されるのか,長い人生でみた場合に“再燃を抑えるとされている”治療が本当に有効なのか,治療を行わないとより急速に悪くなるのかなどを知りたいであろう.

 これらの疑問に直接答えられる科学論文はなく,対象も明らかでない経験談に頼るほかはない.経験の多い欧米でも事情は同じで,科学風に論じるために生命予後,手術率,QOLについての成績を基に論理を組み立てているにすぎない.しかし,それかと言って他に適当な方法はないので,われわれの成績を呈示し,欧米の成績と比較しながらCDの長期予後について考えてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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