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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻10号

1999年09月発行

今月の主題 Crohn病の長期経過―10年以上の症例を中心に

主題

Crohn病の腸病変の長期経過

著者: 大井秀久1 西俣嘉人1 寺田芳一1 西俣寛人1 新原亨1 仁王辰幸1 松田彰郎1 島岡俊治1 田代光太郎1 末永豊邦2 山田一隆2

所属機関: 1鹿児島共済会南風病院消化器内科 2鹿児島共済会南風病院消化器外科

ページ範囲:P.1227 - P.1238

文献概要

要旨 Crohn病(Crohn's disease; CD)患者の長期経過を,手術率,病変の推移の面から検討した.当院消化器内科で十分経過を追えた症例83例を対象とした.その中で死亡症例が4例,アミロイドーシス合併症例が5例みられた.手術症例は46例で累積手術率は5年目30.3%,10年目45.5%,15年目73.7%だった.再手術例は14例で累積再手術率は3年目12.5%,5年目43.5%,10年目69.2%だった.手術後1年以内に,口側に敷石像や縦走潰瘍を48%に認め,その中で73%が再手術となった.腸管吻合を側々吻合で施行された症例には吻合部狭窄を来した例はなかった.10年以上経過観察し,定期的に画像検査を行った31例を対象にして,病変の推移をみた.発症初期に敷石像を認めた症例は,小腸で17例55%,大腸に12例39%で,10年目までにそれぞれ8例47%,6例50%が手術された.縦走潰瘍を認めた例は小腸,大腸とも7例23%で,その中でそれぞれ1例手術となった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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