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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻10号

1999年09月発行

今月の主題 Crohn病の長期経過―10年以上の症例を中心に

主題研究

Crohn病に合併した続発性アミロイドーシス11例の臨床的検討

著者: 山本淳也1 宇野博之1 平井郁仁1 松本主之2 渕上忠彦2 小林広幸3 岡田安吾4 富永雅也25 畠山定宗6 八尾恒良1 蒲池紫乃1 岩下明徳7

所属機関: 1福岡大学筑紫病院消化器科 2九州大学医学部第2内科 3松山赤十字病院消化器科 4福岡赤十字病院内科 5白十字病院内科 6佐田病院胃腸科 7福岡大学筑紫病院病理

ページ範囲:P.1255 - P.1266

文献概要

要旨 Crohn病(以下CD)に合併した続発性アミロイドーシス(以下AMY)11例(CD疑診1例を含む)について臨床的検討を行い以下の結論を得た.①AMYがCDに合併する頻度は1.8%であった.②CDでは尿蛋白出現前に消化管AMYが発症する.③消化管生検では十二指腸生検による検索がAMY陽性率100%で直腸生検より高率であった.したがってAMYの診断には腎生検や直腸生検よりも十二指腸生検を行うべきである.④AMY合併は大腸型で少ない.⑤CD長期経過例を対照群として比較し,AMY合併群は対照群の経過不良群と同様に初診時の炎症や活動指数が高いものに,また中部小腸に病変を有し縦走潰瘍スコアが高いものに多い.したがってCDの活動性がAMY合併の一因であることが示唆された.全経過中6例に腎障害が出現し,3例が死亡し予後不良であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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