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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻10号

1999年09月発行

今月の主題 Crohn病の長期経過―10年以上の症例を中心に

主題症例

在宅経腸栄養療法を施行中に増悪したCrohn病の2例

著者: 藤城貴教1 蘆田知史1 藤谷佳織1 前本篤男1 佐々木有海1 藤谷幹浩1 渡二郎1 斉藤裕輔1 小原剛1 高後裕1

所属機関: 1旭川医科大学第3内科

ページ範囲:P.1301 - P.1306

文献概要

要旨 活動期Crohn病に対する成分栄養剤による経腸栄養療法は,ステロイド治療と同等の緩解導入効果があり,活動期Crohn病に対するprimary therapyとして広く用いられているが,その長期的な効果は明らかではない.今回われわれは,10年間在宅経腸栄養療法を施行しているCrohn病の2症例について,その病勢の推移を画像上で検討した.いずれも1,200kcal/日以上の在宅経腸栄養療法を施行していたが,再燃を繰り返した.成分栄養療法をCrohn病の緩解維持に応用した在宅経腸栄養療法は当施設の成績では,1年で40%と長期間の緩解維持効果を十分に有するとは言い難く,長期経過を考えると,コンプライアンスなどを含めて問題が多く,今後の検討が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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