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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻10号

1999年09月発行

今月の主題 Crohn病の長期経過―10年以上の症例を中心に

主題症例

長期経過中に大腿骨頭壊死を来したCrohn病の1例

著者: 清水誠治1 菅田信之1 大塚弘友1 奥山佑右1 名生諭1 藤本荘太郎1 多田正大2

所属機関: 1京都第一赤十字病院消化器科 2京都がん協会消化器科

ページ範囲:P.1313 - P.1318

文献概要

要旨 患者は39歳の女性で,19歳のときに小腸大腸型Crohn病を発症した.37歳時の回盲部および回腸切除術後は在宅中心静脈栄養療法を行っていたが,嘔吐,腹痛,発熱が持続するため再入院した.ステロイド療法で症状が改善したため投与量を漸減中に右股関節痛が出現したが,単純X線,MRIでは異常を認めずCrohn病に合併する関節炎と診断した.NSAID(nonsteroid anti-inflammatory drug)が無効なため,ステロイドを増量したところ改善がみられた.再度ステロイドを漸減中に今度は左股関節痛が出現し,転倒を契機に痛みが増強し歩行不能となった.単純X線およびMRIで大腿骨頭の変形と広範な壊死を認めたため人工骨頭置換術を施行した.Crohn病における関節炎と大腿骨頭壊死について文献的考察を加え報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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