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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻11号

1999年10月発行

文献概要

今月の主題 胃MALTリンパ腫―Helicobacter pylori除菌後の経過 主題

Helicobacter pylori除菌療法による胃MALTリンパ腫の形態変化―内視鏡・X線・病理組織所見の変化について

著者: 中村常哉1 中村栄男2 鈴木隆史1 横井太紀雄3 松浦昭1 大橋計彦1

所属機関: 1愛知県がんセンター消化器内科 2愛知県がんセンター臨床検査部病理 3愛知医科大学病理部

ページ範囲:P.1353 - P.1366

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要旨 胃MALTリンパ腫37例中,Helicobacter pyloriは33例で陽性,4例で陰性と判定された.陽性例全例に除菌療法を施行し31例で除菌に成功,その転帰はCR 11例・PR 17例・NC 3例であった.胃MALTリンパ腫の肉眼所見を内視鏡所見6つ(潰瘍・びらん・cobblestone粘膜・褪色調粘膜・早期胃癌類似病変・粘膜下腫瘤様隆起)に分類した.CR例,PR例とも肉眼所見の多くは1~3か月で萎縮粘膜所見として改善し,その所見は以後長期にわたって持続した.特に胃底腺領域では斑状萎縮粘膜として残存した.その組織所見は,腫瘍細胞が減少・消失し固有胃腺は萎縮して粘膜固有層は空虚となっていた.cobblestone粘膜はPR例のみにみられ,粘膜下腫瘤様隆起はNC例に多くみられた.粘膜下腫瘤様隆起は除菌治療に反応しにくいものと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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