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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻11号

1999年10月発行

文献概要

今月の主題 胃MALTリンパ腫―Helicobacter pylori除菌後の経過 主題

胃MALTリンパ腫のHelicobacter pylori除菌後の経過と治療方針―私はこう考える:白色粘膜の出現およびIgH再構成の変化

著者: 浦上慶仁1 佐野壽昭2

所属機関: 1浦上内科・胃腸クリニック 2徳島大学医学部第1病理

ページ範囲:P.1416 - P.1420

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 はじめに

 低悪性度胃MALTリンパ腫(以下,L-MALTリンパ腫)は1983年,Isaacsonらにより提唱された概念である.その後,Helicobacter pylori(以下,H. pylori)との関連が明らかとなり,H. pyloriの感染により胃内にmucosa-associated lymphoid tissue(MALT)が形成され,このMALTからL-MALTリンパ腫に進展するとの考えが報告された.更にWotherspoonらによりH. pyloriの除菌後にL-MALTリンパ腫が消退することが示され,以後,Bayerdörfferら,Roggeroら,齊藤らにより同様の追試が報告され,その有用性が証明された.

 今回,筆者らの本症に対する除菌療法の成績を検討し,特に除菌後の白色粘膜の出現およびIgH再構成の経過について報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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