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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻11号

1999年10月発行

文献概要

今月の主題 胃MALTリンパ腫―Helicobacter pylori除菌後の経過 主題症例

Helicobacter pylori除菌で一旦消失したlow-grade MALTリンパ腫が3年後にhigh-grade MALTリンパ腫として再発した1例

著者: 山口孝太郎1 渡辺英伸2 山下浩子2 家里裕3 中村忠夫4

所属機関: 1山口医院 2新潟大学医学部第1病理 3小千谷綜合病院外科 4中村医院

ページ範囲:P.1429 - P.1435

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要旨 Helicobacter pylori(以下Hp)の初回除菌療法で一旦消失したlow-grade MALTリンパ腫が,その3年後にhigh-grade MALTリンパ腫として再発した1例である.本例は,初回除菌療法前には.一部にhigh-grade MALTリンパ腫を疑わせる肉眼所見を認めたものの,組織学的にはlow-grade MALTリンパ腫の所見のみが得られていた.再発時には以下の点が注目された.すなわち,①再発時の小びらん所見で,良性びらんとは異なるぎざぎざした不整形で,一部枝分かれした肉眼所見が認められた.②再除菌施行でHpが陰性化したが,その後に急速にリンパ腫の増悪が認められた.手術材料の病理診断は,所属リンパ節への転移を認めるhigh-grade MALTリンパ腫(B細胞性.一部でT・B両形質発現を示す.)であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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