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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻12号

1999年11月発行

文献概要

今月の主題 胃癌診断における生検の現状と問題点 主題

胃生検でGroup Ⅴと診断された症例の臨床的対応―陥凹型病変を中心に

著者: 川口実1 工藤拓1 坂井康明1 梅沢裕信1 三治哲哉1 半田豊1 森田重文1 大野博之1 鶴井光治1 三坂亮一1 斉藤利彦1 大谷方子2 豊田充康2 清水亨2 芹澤博美2 海老原善郎2 廣田映五3

所属機関: 1東京医科大学第4内科 2東京医科大学病院病理部 3エスアールエル細胞病理研究所

ページ範囲:P.1521 - P.1529

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要旨 胃生検組織診断は,多くの場合決定的な最終診断となる.その結果,逆に本来の内視鏡検査の意義が軽視されている感じを受ける.最近5年間に当院でGroup Ⅴと診断された717例のうち,陥凹型病変について,その臨床的対応の問題点について述べた.その要点は次の4点である.①717例中1例は“ひとかき癌”(=生検で癌が消失した病変)の可能性があるが,厳重に経過観察中である.②717例中6例(0.8%)は組織型診断に問題があった.特に,悪性リンパ腫が低分化腺癌と診断されたものが2例あった.③癌の悪性度診断も行われつつある.④日本の一般病理医間に診断能力の差がある.最も重要なことは,臨床と病理の良好な関係を築くことである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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