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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻12号

1999年11月発行

文献概要

症例

好酸球性胃腸炎の1例

著者: 小林達則1 馬場孝子1 上山聰1 上川康明1 藤井喬夫1

所属機関: 1三原赤十字病院外科

ページ範囲:P.1577 - P.1581

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要旨 好酸球性胃腸炎の1例を経験した.患者は38歳,男性.上腹部痛,嘔吐を主訴として1998年10月5日入院.末梢血白血球数,好酸球の著明な増加を認めた.腹部超音波検査および腹部CT検査で腹水貯溜と左上腹部の小腸の壁肥厚を認めた.腹水穿刺所見では好酸球の増多を認めた.小腸X線検査では十二指腸から空腸にかけてKerckring皺襞の著明な腫大を認めた.上部消化管内視鏡検査では十二指腸にKerckring皺襞の著明な腫大を認めた.十二指腸生検組織所見では粘膜の浮腫と間質に多数の好酸球浸潤を認めた.以上から好酸球性胃腸炎と診断しステロイドが投与され,2週間で臨床症状,腹部超音波所見,腹部CT所見,上部消化管内視鏡所見および病理組織学的所見は著明に改善した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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