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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻12号

1999年11月発行

Discussion

「症例からみた読影と診断の基礎」〔Case 20〕(33: 230‐233, 1998)を見て

著者: 高木國夫1 望月福治2

所属機関: 1林外科病院 2JR仙台病院

ページ範囲:P.1582 - P.1584

文献概要

「症例からみた読影と診断の基礎」〔Case 20〕(33: 230‐233,1998)を見て,読んで,いくつか問題となる点があると思われたので検討した.

 まず,現病歴に関しては,“近医で胃X線検査を受け胃潰瘍と診断され,内視鏡検査のため当院へ紹介された”とあるが,近医の施設名を記載しなかったのはどうしたことか疑問になる.この貴重な症例の病変を発見した施設名を記載すべきであり,更に著者名に潰瘍病変を発見した施設の医師名を連名で載せるべきである.この症例に続く〔Case 21〕では,病変を発見した施設名を記載し,著者名に紹介医を連名で記載している.紹介医を報告者に連名にすることは紹介医に対する礼儀であり,病診連携を緊密にするうえからも重要である.できれば,近医の胃X線像を載せて,精査のX線像と比較検討してもらいたかった.近医のX線像で,胃潰瘍としか診断できないか,胃潰瘍の周辺粘膜に異常所見を認めることができるかが明らかになるであろう.更に,近医の胃潰瘍に対する診断能の向上に資することができたであろうと思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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