icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻13号

1999年12月発行

学会印象記

DDW-Japan 1999(第7回日本消化器関連学会週間)―大腸に関するテーマを中心に

著者: 宇野良治1

所属機関: 1弘前大学医学部第1内科

ページ範囲:P.1634 - P.1634

文献概要

 1999年のDDW-Japanが10月28日から31日の間,広島市で行われた.筆者は10月27日に暖かく明るい広島に着き,30日に冷え冷えとし暗い弘前に帰った.その間,学会に参加し,大腸内視鏡に関する発表を中心に聴き回った.

 最近,総会が地方会レベルの軽さになっている原因を知るべく,発表を聴くにあたり,以下のことに注意した.①同じ施設から単に症例を増やしただけの発表がないか,②実際に役に立つ知見が得られているか,③統計学的検討に基づいた結論か,④無意味な細分化を行った研究ではないか,以上をクリアしてこそ総会の発表にふさわしいと認識しているため,自分自身では年に1つ発表することでも大変なのである.大腸内視鏡学会の一般演題(大腸腫瘍1~9)では,やはりこれらすべてを満たした発表は少ないと思われた.特に“統計学的有意差はありませんが,…の傾向がみられた”という理解し難い,矛盾した発表は少なからず存在した.また,すべてをクリアした発表でも,症例数の多い施設から“症例数が少ない”と切り捨てられる傾向もみられた.個人的には例数は統計学的に有意差が出る数で十分と思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら