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今月の主題 大腸腫瘍の内視鏡診断は病理診断にどこまで近づくか 座談会
大腸腫瘍の内視鏡診断は病理診断にどこまで近づくか
著者: 藤盛孝博1 大倉康男2 平田一郎3 高木篤4 安藤正夫5 斉藤裕輔6 工藤進英7 岩下明徳8
所属機関: 1獨協医科大学病理学教室 2埼玉県立がんセンター病理 3大阪医科大学第2内科 4協立総合病院内科 5JR仙台病院消化器内視鏡センター 6旭川医科大学第3内科 7秋田赤十字病院胃腸センター 8福岡大学筑紫病院病理
ページ範囲:P.1688 - P.1707
文献購入ページに移動pit pattern(腺口形態)の診断ですが,これは1960年代にRubinが小腸の実体顕微鏡で仕事をしたのが最初であります.そして胃のほうに日本の技術が随分応用されて,1967年にFGFMLという,町田製作所製の5倍の拡大内視鏡を使った研究があります.大腸では1977年,小林絢三先生(前大阪市立大学第3内科)がFGFMLで応用しています.1979年に多田正大先生(京都がん協会消化器科)がCFHM(オリンパス社製)というのを最初に使って,その後五十嵐正弘先生(北里大学内科),西澤護先生(東京都がん検診センター)たちが学会でどんどん発表してきたわけです.当時の拡大観察での診断というのは隆起性病変を中心としていたのですが,1990年ぐらいから,われわれがⅢS型pit patternと言っている表面型・陥凹型の表面構造がよくわかるようになって,現在のpit pattern分類につながっているわけです.そのpit patternの研究を背景として,今の拡大内視鏡のCF200Z(オリンパス社製)が8年前に新たな電子スコープとして世に出て,現在ではCF240Zという観察も挿入性も優れた拡大内視鏡が登場し,大腸の診断学がまさに変化しようとしています.
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