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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻2号

1999年02月発行

文献概要

今月の主題 Barrett上皮と食道腺癌 主題

short segment Barrett's esophagusの診断

著者: 星原芳雄1 木暮喬2 山本敬1 橋本光代1 山本信彦1 田中達朗1 菅原和彦1 速水陽子1 石川茂正1 松本寿永1 布袋屋修1 志田勝義1

所属機関: 1虎の門病院消化器科 2東京顕微鏡院診療所

ページ範囲:P.133 - P.139

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要旨 short segment Barrett's esophagus(SSBE)を検討するうえで重要なことは,Barrett粘膜ないしBarrett食道の定義である.われわれはBarrett食道を“胃側より連続して全周性に2cm以上食道に存在する円柱上皮”と定義している.したがって,SSBEは“胃側より連続して食道に存在する円柱上皮で,その長さが2cm未満の部分を有するもの”と定義される.SSBEは下部食道縦走血管を指標とすることにより,内視鏡で明確に診断できる.このようにして診断されたSSBEは上部消化管内視鏡検査を行った連続9,018例のうち約1/3の症例に認められた。SSBEにもBarrett腺癌が発生し,総数としては典型的Barrett食道に生じるものと比べても決して少なくないことから,注意深い観察と一定間隔ごとの経過観察が必要な病変である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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