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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻2号

1999年02月発行

今月の主題 Barrett上皮と食道腺癌

主題

長期経過例からみたBarrett粘膜の変化と腺癌の診断

著者: 吉村清司12 神津照雄1 大沼エドワード圭1 有馬美和子2 田崎健太郎2 海宝雄人2 飛田浩司2 渡辺良之2 中島志彦2 落合武徳2

所属機関: 1千葉大学医学部光学医療診療部 2千葉大学医学部第2外科

ページ範囲:P.155 - P.163

文献概要

要旨 Barrett食道癌切除例9例の検討では,評価できた8例中6例でp53蛋白過剰発現が認められた.背景となるBarrett上皮は比較的長い傾向があり(平均7.6±3.1cm),癌周辺では9例中8例で腸型上皮が認められた.p53蛋白過剰発現を示すものも2例あった.長期経過例15例の検討では,粘膜の変化として評価できたのは長さのみで,PCNA発現の状態から伸長例において増殖活性が高い可能性が示唆された.またp53蛋白過剰発現陽性例3例中2例が伸長例であった.適切なサーベイランスに必要な各種biomarkerの評価を行うためには,粘膜性状の評価と適切な生検部位の選択が必要である.拡大内視鏡など,新しい観察手段による粘膜評価法について現在検討を進めている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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