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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻2号

1999年02月発行

文献概要

早期胃癌研究会症例

内視鏡的に切除しえた小児手拳大のcolonic mucosubmucosal elongated polyp(CMSEP)の1例

著者: 多田修治1 郷田憲一2 神尾多喜浩3 藤本貴久1 浦田淳資1 古澤千枝1 上原正義1 関貴之1 須古博信1

所属機関: 1済生会熊本病院消化器病センター 2国家公務員共済組合三宿病院内科 3済生会熊本病院病理

ページ範囲:P.235 - P.240

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要旨 患者は44歳の男性.腹部症状はなかったが,検診で便潜血陽性を指摘され,1997年1月大腸内視鏡検査を受けた.その際,S状結腸に脳回様の軟らかい,手拳大のポリープを認め,入院となった.大腸X線検査では,長径7cm,最大幅5cmの亜有茎性の隆起として描出され,頭部には数条の皺を認めた.体位と空気量により,可動性と形態の柔軟な変化がみられた.特製のジャンボスネアを用いて,内視鏡的に切除した.組織学的には隆起の表面は正常粘膜に覆われ,粘膜下層は静脈とリンパ管の拡張と,脂肪組織の増生を伴った,浮腫状の疎性結合織から成り,真武らの提唱するcolonic muco-submucosal elongated polyp(CMSEP)に一致するポリープと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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