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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻3号

1999年02月発行

文献概要

特集 消化管の画像診断―US,CT,MRIの役割 各論 US,CT,MRIを使った診断(精密検査)と治療効果の判定 1.食道

1)悪性腫瘍(深達度・転移)

著者: 岡住慎一1 神津照雄2 矢野嘉政1 牧野治文1 落合武徳1 古川敬芳3

所属機関: 1千葉大学医学部第2外科 2千葉大学光学医療診療部 3国立がんセンター中央病院放射線診断部

ページ範囲:P.295 - P.301

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要旨 食道癌の深達度診断,リンパ節診断におけるCT(dynamic CT),MRI(magnetic resonance imaging)の有用性について検討した.両者とも他臓器浸潤(A3)の診断に有用であり,大動脈浸潤は腫瘍との接触角を,気管・気管支浸潤は,その変形像を基準に良好に診断しえた.リンパ節の部位別描出率は両者とも食道壁周囲が不良で,気管周囲が良好であった.特にMRIは,任意の撮像面の設定により所属リンパ節の同定が容易であった.また,gadolinium(Gd)-DTPAを用いた造影MRIによる転移診断では,92%の正診率を得た.深達度,リンパ節診断においては,CT,MRI,USのそれぞれの特性を生かして効率よく,より正確な判定を行うことが肝要と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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