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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻3号

1999年02月発行

文献概要

特集 消化管の画像診断―US,CT,MRIの役割 各論 US,CT,MRIを使った診断(精密検査)と治療効果の判定 4.小腸

2)炎症,その他(小腸アニサキス症,SLEなど)

著者: 松本主之12 飯田三雄2 天野角哉2 垂水研一2 酒井輝男3 木村豊3

所属機関: 1九州大学医学部第2内科 2川崎医科大学内科消化器Ⅱ 3木村外科病院

ページ範囲:P.373 - P.380

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要旨 小腸疾患症例における体外式腹部超音波(US)所見とコンピュータ断層(CT)所見を提示した.腸重積では同心円状に描出される重積腸管が特徴的であるが,成人症例では先進部の腫瘍性病変をX線・内視鏡検査で確認する必要があると思われた.一方,広範な小腸の浮腫像を呈するSchönlein-Henoch紫斑病,全身性エリテマトーデスの虚血性腸炎型腸病変,好酸球性胃腸炎,小腸アニサキス症ではKerckring皺襞の腫大を伴う小腸壁の肥厚や腹水がUSとCTで描出された.しかし,USとCT所見のみではこれらの疾患を厳密に鑑別することは困難と思われ,臨床像とX線・内視鏡所見を加味した慎重な検討が必要と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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