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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻3号

1999年02月発行

特集 消化管の画像診断―US,CT,MRIの役割

各論 US,CT,MRIを使った診断(精密検査)と治療効果の判定 5.回盲部

2)炎症

著者: 樋渡信夫1 渡邊浩光1 木内喜孝1 山崎日出雄2 江川春延2 伊藤薫3 野口光徳4 池端敦5 藤田直孝6 小林剛6 豊田隆謙1

所属機関: 1東北大学医学部第3内科 2東北労災病院消化器科 3東北公済病院消化器内科 4仙台社会保険病院消化器内科 5岩手県立中央病院消化器内科 6仙台市医療センター消化器内科

ページ範囲:P.391 - P.399

文献概要

要旨 回盲部炎症の診断におけるUS,CT,MRIの有用性について,症例を呈示しながら検討した.急性炎症が激しく内視鏡検査や注腸X線検査を施行できない症例や,粘膜に顔を出さない腸管壁内外の病変が良い適応となる.回盲部に炎症があると,腸管壁は肥厚する.膿瘍はUSでは腸管外に境界不鮮明な低エコー像,CTでは低濃度域,MRIでは通常はT1強調像で低信号,T2強調像で高信号になる.急性虫垂炎では,USによる長軸像ではソーセージ様に弓状に腫大し,短軸像では高エコーの虫垂間膜を認める。虫垂粘液瘤は,境界鮮明な薄い壁に包まれた粘液を充満した囊胞性病変として描出される.患者への侵襲が少なく,経過観察するのに適している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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