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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻5号

1999年04月発行

今月の主題 大腸腫瘍内視鏡的切除後の局所再発―腺腫・m癌を中心に

主題

大腸腫瘍内視鏡的粘膜切除標本による局所根治度判定―実体顕微鏡を併用して

著者: 藤田三丈1 鶴田修1 辻雄一郎1 宮崎士郎1 河野弘志1 藤崎一浩1 池田英雄1 豊永純1 佐田通夫1

所属機関: 1久留米大学第2内科・消化器病センター

ページ範囲:P.635 - P.643

文献概要

要旨 EMR直後に内視鏡的には遺残なしと判定され,6か月以上経過観察された大腸粘膜内腫瘍性病変233病変(腺腫137病変,癌96病変)を対象として,組織学的所見と実体顕微鏡所見により摘除標本側面断端の腫瘍組織の有無別に局所再発率を比較し,更に大きさとの関係についても検討した.側面断端陰性(A-margin)では局所再発は認めず(0/180),側面断端陽性(P-margin)の9.4%(5/53)に局所再発を認めた.したがって,EMR直後,内視鏡的に遺残を認めなくても側面断端に組織学的,実体顕微鏡的に腫瘍組織の存在する病変は局所再発の可能性があり,慎重な経過観察が必要である.また,完全摘除の期待できる大きさは20mmまでであると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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