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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻5号

1999年04月発行

文献概要

今月の主題 大腸腫瘍内視鏡的切除後の局所再発―腺腫・m癌を中心に 主題

大腸腫瘍内視鏡的切除後の根治度判定―私はこうしている―腺腫・m癌を中心に

著者: 大川清孝1

所属機関: 1大阪市立総合医療センター消化器内科

ページ範囲:P.653 - P.654

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 1.粘膜切除の適応と実際の方法

 一般的な粘膜切除の適応は表面型腫瘍,側方発育型腫瘍,腺腫を含まない早期癌とされている.われわれは有茎性以外の比較的大きい腫瘍はすべて粘膜切除を選択している.

 粘膜切除にはインジゴカルミン加HSEを局注している.色素のため腫瘍の範囲が明確になり,範囲の誤診による残存を防ぐことが可能である.また側方断端の残存も内視鏡的に確認が容易となる.また,深部には局注した色素を確認でき,深部断端陰性の判断も可能となる.分割切除の場合はHSEでは潰瘍が縮むため残存腫瘍が十分に確認できないときがあり,分割切除になりそうな場合は色素加生理食塩水を局注に用いている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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