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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻5号

1999年04月発行

早期胃癌研究会症例

リンパ節転移を認めた表層拡大型食道粘膜癌の1例

著者: 尾関豊1 小久保光治1 立山健一郎1 青木正則2 飯塚篤2 鈴木雅雄3 下川邦泰4 杉本綱之5

所属機関: 1国立東静病院外科 2国立東静病院内科 3聖隷三方原病院内科 4聖隷三方原病院臨床検査医学 5中伊豆温泉病院外科

ページ範囲:P.673 - P.678

文献概要

要旨 リンパ節転移を認めた表層拡大型食道粘膜癌の1例を報告する.患者は55歳の男性.検診の内視鏡検査で食道癌を発見された.食道X線では胸部中部食道に両側性狭窄と約5cmの範囲の淡い不整陰影斑を認めた.食道内視鏡では同部に全周性の発赤を認め,ヨード染色で発赤部全体が不染帯となった.生検診断は扁平上皮癌であり,表層拡大進展したm3の0-Ⅱc型食道癌と診断し,リンパ節郭清を伴う根治術を施行した.切除標本ではわずかなびらん性変化がみられるのみであった.病理組織学的には大きさ6.0×5.9cm,大部分はm1で,中心部がm2,deeper cutしたごく一部のみがm3の低分化型扁平上皮癌であった.郭清した右上縦隔リンパ節に転移を1個認めた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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