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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻5号

1999年04月発行

早期胃癌研究会症例

原発性早期大腸MALTリンパ腫の1例

著者: 布施建治1 南部卓三1 清水尚一1 木籐克之1 福永哲也1 徳田康孝2 中右雅之3 赤松信3 小山茂樹4 馬場忠雄4 森谷鈴子5 九嶋亮治5 服部隆則5

所属機関: 1彦根市立病院内科 2彦根市立病院放射線科 3彦根市立病院外科 4滋賀医科大学第2内科 5滋賀医科大学第1病理

ページ範囲:P.685 - P.690

文献概要

要旨 患者は49歳,女性.大腸癌検診にて便潜血陽性を指摘され,本院受診.大腸内視鏡検査にて,虫垂開口部およびその近傍に小びらんを伴う異常発赤を認めた.生検にて粘膜および粘膜下層に強いリンパ球浸潤がみられ,MALTリンパ腫の可能性が否定できなかったため経過観察とした.42日後の内視鏡検査および生検では著変なく,4か月後の内視鏡検査にて耳介様隆起を認めた。生検所見ではcentrocyte-like cellとlymphoepithelial lesionを認め,MALTリンパ腫と診断した.EUSでは第2,3層に限局した低エコー腫瘤を認めた.回盲部切除術を施行し,25×21mm大のⅡa+Ⅱc様の発赤した腫瘤を認めた.病理診断はlow grade MALT-type lymphoma,sm2,n0であった.免疫グロブリン重鎖(IgH)遺伝子再構成にてmonoclonalityが証明され,B細胞性リンパ腫と診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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