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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻5号

1999年04月発行

早期胃癌研究会症例

内翻Meckel憩室を先進部とする腸重積症の1例

著者: 眞部紀明1 北台靖彦1 田中信治1 二神浩司2 吉原正治2 春間賢2 隅井浩治2 梶山梧朗2 松本富夫3 三浦義夫3 林賢4 嶋本文雄4 松本隆允5

所属機関: 1広島大学医学部附属病院光学医療診療部 2広島大学医学部附属病院第1内科 3広島大学医学部附属病院第2外科 4広島大学医学部附属病院病理部 5松本内科胃腸科

ページ範囲:P.698 - P.704

文献概要

要旨 患者は29歳,男性.腹痛と下血の精査のため当院を紹介受診した.小腸X線検査で回腸にKerckring皺襞様ひだを有するペニス様腫瘤像を認め,体外式超音波検査では比較的均一な高エコー像を内部に有する有茎性の腫瘤性病変として描出された.術中内視鏡検査では腫瘤の頭部の表面は軽度発赤した過形成性粘膜から成っており,茎部は正常の小腸粘膜に覆われていた.摘出された病変の大きさは7×3cmで,回盲弁から70cm口側の腸管膜対側に存在した.病理組織学的に同腫瘤は腸管壁で構成され,それが漿膜側脂肪組織とともに腸管内腔へ内翻した真性憩室の形態をとっていた.以上から内翻Meckel憩室を先進部とする腸重積症と診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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