胃と腸34巻6号

1999年05月発行

今月の主題 大腸sm癌の内視鏡的切除をめぐって 主題症例

術前Ⅱa＋depression型腺腫と診断されたⅡa＋Ⅱc型大腸sm癌の1例

著者： 森川浩志¹ 平田一郎¹ 林勝吉² 中川義仁¹ 佐々木伸一¹ 浜本順博¹ 鹿嶽佳紀¹ 村野実之¹ 西川貴士¹ 田中雅也¹ 橋本恵介¹ 前村憲太朗¹ 勝健一¹

所属機関： ¹大阪医科大学第2内科 ²石切生喜病院消化器科

ページ範囲：P.807 - P.809

要旨　患者は54歳，男性．約7年前他院にて横行結腸部分切除を受け，経過観察目的で当科にて大腸内視鏡検査を施行された．上行結腸に中央に陥凹を伴う扁平隆起性病変が発見された．Ⅱa＋depression型の大腸腺腫と診断され内視鏡的粘膜切除が施行された．病理組織学的には4mmのⅡa＋Ⅱc型の分化型腺癌で粘膜下層に浸潤していた（sm₁）．