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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻6号

1999年05月発行

文献概要

今月の主題 大腸sm癌の内視鏡的切除をめぐって 主題症例

大腸sm癌で内視鏡的切除後に骨盤内再発を呈した1例

著者: 松田圭二1 正木忠彦1 横山正1 渡辺聡明1 名川弘一1 武藤徹一郎1 中川恵一2 三浦健2

所属機関: 1東京大学医学部腫瘍外科 2東京大学医学部放射線科 3三浦病院

ページ範囲:P.811 - P.815

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要旨 患者は38歳,男性.直腸Rbに8mm大の広基性ポリープを指摘され,内視鏡下にポリペクトミー施行,残存ポリープに再度内視鏡下にポリペクトミー施行した.高分化腺癌で,断端陽性であったため,経仙骨的に直腸を部分切除した.手術標本には,腫瘍の残存が認められなかった.手術後8年目に,CT上骨盤内に8cm大の局所再発と発見された.第2回目ポリペクトミー標本を見直したところ,粘膜下層のリンパ濾胞内に癌細胞が認められた.動注化学療法・放射線治療が行われ,腫瘍は5cm大にまで縮小し,再発の発見後3年以上生存している.大腸sm癌の治療方針の決定においては,病理医と外科医の緊密な関係が重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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