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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻8号

1999年07月発行

文献概要

今月の主題 逆流性食道炎―分類・診断・治療 主題

治療成績からみた逆流性食道炎の特徴(治りやすい所見・治りにくい所見)―保存的治療法から

著者: 山田拓郎1 草野元康1 河村修1 前田正毅1 三梨桂子1 下山康之1 富沢さやか1 土岐宗利1 大和田恒夫1 森昌朋1 関口利和2

所属機関: 1群馬大学医学部第1内科 2関口医院内科歯科

ページ範囲:P.1009 - P.1015

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要旨 治りにくい食道炎を,①PPI 8週投与でも治癒しない症例,または,②H2拮抗剤の維持療法中に再発しPPIによる維持療法が必要であった症例と定義し,Savary-Miller分類における頻度を検討したところstage Ⅳで高頻度で認められた.変形・狭窄・Barrett食道を有する症例でロサンゼルス(LA)分類のgrade A~Dにおける①の頻度は50,50,78,100%,②の頻度は100,100,78,100%と高値であった.変形の有無別に食道内圧を検討したところ,変形(+)群で下部食道括約部圧が低下していた.よって,LA分類を使用するときは変形の所見を正確に確認することが予後や食道機能を予測するうえで重要であり,また治りにくい食道炎とは食道壁の変形所見を伴うものと結論した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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