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文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻8号

1999年07月発行

文献概要

症例

胃検診を契機に診断されたCowden病の1例

著者: 八木一芳1 他田真理1 田口澄人1 後藤俊夫1 大原一彦1 小田栄司1 櫻井金三1 関根厚雄1 阿部道行1 飯泉俊雄1

所属機関: 1新潟県立吉田病院内科

ページ範囲:P.1063 - P.1068

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要旨 患者は40歳,男性.35歳時に扁桃摘出術.祖母は胃癌で死亡.1998年6月,胃検診にて胃ポリポーシスを指摘され来院.消化管精査にて食道全域にびまん性にglycogenic acanthosisと同様の白色小隆起を認め,胃は前庭部を中心に大小不同の隆起が密在しており,体部小彎にも拡がっていた.直腸,S状結腸には数mm大の,周囲と同色調または発赤調でⅠ型pit patternを示すⅠsからⅠsp型隆起が多発していた.組織学的にはいずれも異型上皮は認めず,以上の特徴的な消化管所見よりCowden病と診断した.また顔面の小丘疹などの皮膚所見のほか,本症例は著明な甲状腺腫大も認め,吸引細胞診にてclass Ⅲと診断された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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