icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸34巻9号

1999年08月発行

今月の主題 早期胃癌のEUS診断

主題

潰瘍の有無からみた早期胃癌のEUS診断―X線・内視鏡診断学との比較を含めて

著者: 中村常哉1 鈴木隆史1 松浦昭1 大橋計彦1

所属機関: 1愛知県がんセンター消化器内科部

ページ範囲:P.1105 - P.1117

文献概要

要旨 胃癌325例に対するEUSの深達度診断正診率はm74%・sm71%・mp以深91%・全体で81%であった.早期胃癌181例の病巣内潰瘍の併存率はm癌45%・sm癌21%であった.粘膜下層から深層へ扇状に拡がる線維化巣は併存潰瘍の所見であった.この所見が明瞭に認められない併存潰瘍の線維化巣は癌浸潤に伴う線維化巣との鑑別が困難であった.EUS・X線・内視鏡の深達度診断の正診率は,部位では胃体下部~中部でEUSがX線・内視鏡を上回った.sm癌は大きさ・肉眼型によらずEUSがX線・内視鏡を上回った.潰瘍併存例ではEUSはX線・内視鏡と同様にsm1の診断が困難であった.しかし,潰瘍非併存例ではEUSがsm1・sm3の診断に優れていた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら