icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸35巻1号

2000年01月発行

文献概要

今月の主題 早期胃癌診断の基本所見とピットフォール 主題

早期胃癌診断の実際―隆起性病変:内視鏡所見

著者: 星原芳雄1 山本敬1 橋本光代1 山本信彦1 田中達朗1 菅原和彦1 速水陽子1 石川茂正1 松本寿永1 布袋屋修1 志田勝義1

所属機関: 1虎の門病院消化器科

ページ範囲:P.57 - P.64

文献購入ページに移動
要旨 I型早期胃癌は山田Ⅱ~Ⅳ型の高い隆起を呈し,表面に凹凸不整があり,その境界も明瞭であることから,診断や鑑別は容易である.Ⅱa型は丈がやや高く,表面は細顆粒状~顆粒状で,時に顆粒結節状の粗大な凹凸を示すことがある.周囲との境界は不整形で明瞭である.色調は褪色調が多いが,白色~赤色まで様々であり,これらが混在することも多い.表面が比較的平滑で,辺縁不整の少ない胃腺腫とは内視鏡的に鑑別できると考えられる.しかし,これらの基本所見とかけ離れた所見を呈することもあり,色素コントラスト法を併用し,空気量を変えて観察するなどの工夫が必要である.また,X線造影所見,EUS所見および生検病理所見などの多くの情報を総合して診断や治療方針を決定することが大切である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?