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文献詳細

雑誌文献

胃と腸35巻1号

2000年01月発行

文献概要

今月の主題 早期胃癌診断の基本所見とピットフォール 主題

早期胃癌診断の実際―ひだ集中を伴う陥凹性病変:内視鏡所見

著者: 光永篤1 深沢容子2 岸野真衣子2 小西洋之2 内山めぐみ2 飯塚雄介2 内田耕司2 根本行仁2 中村真一2 小熊英俊3 村田洋子1 鈴木茂1

所属機関: 1東京女子医科大学消化器内視鏡科 2東京女子医科大学消化器内科 3東京女子医科大学消化器外科

ページ範囲:P.77 - P.84

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要旨 335病変の陥凹性早期胃癌のうち,116病変(34.6%)に集中皺襞を認めた,集中皺襞の性状としては先細りと断裂が全体の約90%を占め,先太りと癒合は10%にすぎなかった.特に,癒合はsm癌にのみ認め,sm浸潤を診断する良い指標になると考えられた.Ⅲ型を含む陥凹性早期胃癌では,潰瘍が活動期にあるとき,良悪性ならびに深達度診断に難渋することも多いが,その際,胃粘膜微細模様(fine gastric mucosal pattern;FGMP)の観察は良悪性鑑別診断に有用であると考えられた,病変の大きさと集中皺襞の数との間に相関はなく,約半数の病変で皺襞は病変の一部に偏在していた.このような症例では病変の全体像を見失わないように注意する必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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