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文献詳細

雑誌文献

胃と腸35巻1号

2000年01月発行

文献概要

今月の主題 早期胃癌診断の基本所見とピットフォール 主題

早期胃癌診断の実際―ひだ集中のない陥凹性病変:X線所見

著者: 芳野純治1 中澤三郎1 乾和郎1 若林貴夫1 小林隆1 嘉戸竜一1 渡辺真也1 井上貴夫1 高田正夫1 加藤芳理1 江藤奈緒1 神谷直樹1

所属機関: 1藤田保健衛生大学第2病院内科

ページ範囲:P.85 - P.91

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要旨 ひだ集中のない陥凹型早期胃癌の基本的所見と鑑別診断についてX線検査の立場から述べた.陥凹面の境界,陥凹底の所見が質的診断および浸潤範囲の診断に重要である.本症はある程度しっかりした輪郭を有する陥凹面を有し,その辺縁は蚕食像あるいは虫食い像と呼ばれる不整な境界を呈する.この所見はX線像では境界に不整な凹凸がみられるバリウム斑として描出される.この基本的な所見を十分に理解したうえで鑑別診断が行われる.鑑別診断は悪性リンパ腫,胃潰瘍,びらん,急性胃粘膜病変,胃梅毒,陥凹型腺腫,限局性の慢性胃炎,異所性胃底腺粘膜,成人T細胞白血病,Crohn病の胃病変などが重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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