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文献詳細

雑誌文献

胃と腸35巻1号

2000年01月発行

文献概要

今月の主題 早期胃癌診断の基本所見とピットフォール 主題

早期胃癌診断の実際―ひだ集中のない陥凹性病変:内視鏡所見

著者: 今村哲理1 安保智典1 黒河聖1 栃原正博1 石井卓1 吉田未央1 西岡均1 村岡俊二2 佐藤利宏2

所属機関: 1札幌厚生病院胃腸科 2札幌厚生病院病理科

ページ範囲:P.93 - P.100

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要旨 ひだ集中のない病変は,ひだ集中という指標がないため,ひだ集中を有する病変より発見が困難である.また,m癌はsm癌より一般には所見に乏しく診断上ピットフォールに陥りやすい.本稿ではひだ集中のない陥凹型m癌と鑑別上ピットフォールとなりやすい非癌症例の内視鏡所見を対比して述べた.ひだ集中のない陥凹型m癌の基本的内視鏡所見として,①辺縁不整な陥凹領域,②色調の変化(多くは発赤.同色調,褪色調変化のこともある),③陥凹周囲の辺縁隆起,④陥凹面の変化(胃小区消失,微細顆粒化,小結節上変化など),⑤純粋陥凹型とは言えないが,未分化型癌の初期にみられる胃小区の不整腫大と不整溝状変化が挙げられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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