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文献詳細

雑誌文献

胃と腸35巻10号

2000年09月発行

文献概要

今月の主題 食道アカラシア 主題

食道アカラシアの治療―内科的治療

著者: 小林正文1 岩切勝彦1 杉浦敏昭1 琴寄誠1 石川久木1 林良紀1

所属機関: 1日本医科大学第3内科

ページ範囲:P.1267 - P.1272

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要旨 食道アカラシアは食道運動機能障害の代表的疾患であるが,その病態生理は不明な点が多い.lower esophageal sphincter(LES)の弛緩不全と食道体部蠕動波の消失による食道の排出障害が主体であり,食物の食道内停滞に基づく諸症状が出現するが,内科的治療としてその原因となる病態を改善させる治療はなく,LESを直接弛緩させる治療が行われている.Ca拮抗薬,亜硝酸薬の投与およびLESの強制拡張術などである.Ca拮抗薬,亜硝酸薬投与で長期間寛解を維持することは困難な例が多く,拡張術を行うことになる.拡張術の有効率は9/11(81.8%)であった.更に最近欧米で行われているbotulinum toxinの内視鏡的局注療法についても述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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