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文献詳細

雑誌文献

胃と腸35巻10号

2000年09月発行

文献概要

今月の主題 食道アカラシア 主題症例

食道アカラシアに合併した広範囲0-Ⅱc型食道癌の1例

著者: 佐伯威男1 田辺聡1 石井圭太2 朴勝春1 小泉和三郎1 大井田正人1 三橋利温1 西元寺克禮1 嶋尾仁3 三富弘之4

所属機関: 1北里大学東病院消化器内科 2渕野辺総合病院内科 3北里大学東病院消化器外科 4北里大学東病院病理

ページ範囲:P.1293 - P.1297

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要旨 患者は49歳,男性.19歳時より食事時のつかえ感が出現し,20歳時に他院でアカラシアと診断されたが放置されていた.1994年3月より感冒を契機に食思不振,嘔気嘔吐が増悪し当科受診となった.食道X線検査,内視鏡検査では食道の著明な拡張と下部食道の屈曲および多量の食物残渣の貯溜を認め食道アカラシアと診断した.計4回の内視鏡下バルーン拡張術を施行し,術後の内視鏡検査で切歯列より約25cmに0-Ⅱcを疑う病変を認めた.生検病理組織像で扁平上皮癌と診断され,内視鏡的粘膜切除術を施行した.術後,癌の遺残を認めレーザー治療を併用し有効であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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