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文献詳細

雑誌文献

胃と腸35巻11号

2000年10月発行

今月の主題 胃カルチノイド―新しい考え方

主題

胃神経内分泌腫瘍(カルチノイド,神経内分泌癌)の遺伝子異常―MEN1遺伝子を含む

著者: 海崎泰治1 細川治2 藤井丈士3 中屋孝清1 斎藤健3

所属機関: 1福井県立病院病理 2福井県立病院外科 3自治医科大学病理

ページ範囲:P.1355 - P.1364

文献概要

要旨 胃神経内分泌腫瘍をTypeⅠ(A型胃炎合併例),TypeⅡ(多発性内分泌腺腫症Ⅰ型例),TypeⅢ(高ガストリン血症のない例),TypeⅣ(神経内分泌癌)に分け,それぞれに細胞増殖能,癌抑制遺伝子産物などの免疫染色を行い,これまでの遺伝子異常などの報告例と比較検討した.TypeⅠ,Ⅱの発生に関して,A型胃炎やZollinger-Ellison症候群により高ガストリン状態が惹起され,Reg遺伝子変異,bcl-2およびbFGFの過剰発現によりenterochromaffin-like(ECL)細胞が過形成性変化を起こし,MEN1遺伝子変異によりECL細胞性の腫瘍に変化する機序が考えられた.また,TypeⅢやTypeⅣの発生には更に検討が必要だが,p53やX染色体上の未知の癌関連遺伝子が関わっている可能性が示された,

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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