文献詳細
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書評「〈総合診療ブックス〉誰でもできる緩和医療」 フリーアクセス
著者: 柏木哲夫12
所属機関: 1大阪大学人間科学部 2日本緩和医療学会
ページ範囲:P.1540 - P.1540
文献概要
“緩和医療”という概念が広がりつつあるというのが今世界の流れである.まず緩和医療の対象となる疾患が癌のみならず,エイズや進行性の神経筋疾患,慢性の呼吸器疾患や循環器疾患,老年期の慢性疾患など,広い範囲に広がってきた.更に,病期のあらゆる段階に適用されるようになってきた.例えば,癌の場合,診断の直後,積極的な治療の最中,再発の時期,末期の時期,患者の死後の家族のケアなど,あらゆる時期に緩和医療の基本的な考え方と具体的な技術が適用される.それゆえ,緩和医療に関する知識はホスピスや,緩和ケア病棟で働いている医師やナースのみならず,癌治療に従事しているスタッフや.一般医にとっても,一般病棟のナースにとっても必要なのである.
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