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文献詳細

雑誌文献

胃と腸35巻2号

2000年02月発行

文献概要

症例

十二指腸原発悪性リンパ腫の1例

著者: 篠崎賢治1 川元健二1 井野彰浩1 平賀聖久1 中村和正1 入江裕之1 植山敏彦2 山田義生3 八尾隆史4 増田康治1

所属機関: 1九州大学大学院医学系研究科臨床放射線科学 2飯塚病院放射線科 3山田消化器内科クリニック 4九州大学大学院医学系研究科形態機能病理学

ページ範囲:P.233 - P.238

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要旨 患者は63歳,男性.心窩部不快感,下血のため施行した上部消化管X線および内視鏡検査にて,十二指腸下行脚に全周性狭窄を伴う隆起性病変を指摘された.低緊張性十二指腸造影では,最狭窄部に潰瘍を疑わせるニッシェを認めるものの,その口側と肛門側の粘膜面はほぼ保たれ,いわゆる全周性の収束像を呈していた.生検にて,B細胞性悪性リンパ腫と診断された.膵頭十二指腸切除術を施行後,化学療法と放射線療法が追加された.手術組織結果は,びまん性悪性リンパ腫,大細胞型,B細胞性(IgM・κ)であった.術後の化学療法は8クール施行され,術後4年2か月経過した現在も再発の兆候は全くなく,健在である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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