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文献詳細

雑誌文献

胃と腸35巻3号

2000年02月発行

特集 消化管ポリポーシス2000

各論

家族性大腸腺腫症の大腸外腫瘍状病変

著者: 飯田三雄1 小堀陽一郎1 水野充1 松本主之2

所属機関: 1川崎医科大学消化器内科Ⅱ 2九州大学医学部光学医療診療部

ページ範囲:P.327 - P.336

文献概要

要旨 家族性大腸腺腫症と診断された自験73例を検討し,その大腸外腫瘍状病変の診断と取り扱いについて述べた.上部消化管病変として,胃病変(胃底腺ポリポーシス,腺腫,癌)が74%,十二指腸病変(腺腫,癌)が88%,十二指腸乳頭部病変(腺腫,癌)が57%,空腸病変(腺腫)が62%,回腸病変(腺腫)が19%の頻度で認められた.胃・十二指腸腺腫は,長期経過観察でほとんど不変であり癌化もみられないことより,予防的手術の必要はなく側視型内視鏡を用いた定期的検査のみで十分である.一方,消化管外病変として,骨病変が80%,軟部腫瘍が37%,眼病変が55%,甲状腺腫瘍(腺腫,癌)が8%,その他(膵癌,肝細胞芽腫)が3%の症例で認められた.大腸手術後もこれらの病変(特にデスモイド腫瘍,甲状腺癌,膵癌など)に対するサーベイランスが必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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