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文献詳細

雑誌文献

胃と腸35巻3号

2000年02月発行

文献概要

特集 消化管ポリポーシス2000 各論

Turcot症候群

著者: 伊藤英明1 大里敬一1 壬生隆一2

所属機関: 1産業医科大学第1外科 2九州大学医学部第1外科

ページ範囲:P.337 - P.341

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要旨 Turcot症候群はglioma-polyposis syndromeとも呼ばれている.更に分類すると,①Turcotらの報告例に類似している典型的Turcot症候群と,②家族性大腸腺腫症(FAP)に脳腫瘍を合併した群があると思われる.典型的Turcot症候群では,患者年齢が10歳台後半で既に大腸進行癌を合併している例が多いことが最も特異的であり,更に大型の大腸ポリープが存在することが多い.典型的Turcot症候群の脳腫瘍は,astrocytomaまたはglioblastomaであることが多いが,FAP群ではmedulloblastomaのことが多い.典型的Turcot症候群では,ミスマッチ修復遺伝子の異常と多数のマイクロサテライト領域の複製エラー(RER)が認められている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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