胃と腸35巻3号

2000年02月発行

特集 消化管ポリポーシス2000

各論

Cowden病

著者： 境文孝¹ 東南辰幸¹ 安永博美¹ 魚住淳¹ 河原郁夫¹ 内田政史¹ 西村浩¹ 早渕尚文¹ 稲吉康治²

所属機関： ¹久留米大学医学部放射線科 ²済生会大牟田病院放射線科

ページ範囲：P.354 - P.360

文献概要

要旨　Cowden病は皮膚，口腔粘膜の特徴的な丘疹に加え，消化管ポリポーシスや悪性腫瘍を含めた多彩な腫瘍性病変を合併する遺伝性疾患と考えられている．本疾患は消化管ポリポーシスを高率に合併することが知られており，病理組織学的には過誤腫性もしくは過形成性変化であり，multiple hamartoma syndromeと呼ばれることもある．Cowden病における消化管ポリポーシスの特徴を含めた診断ならびに合併する腫瘍性病変について述べた．