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文献詳細

雑誌文献

胃と腸35巻3号

2000年02月発行

特集 消化管ポリポーシス2000

トピックス

家族性大腸腺腫症の動物実験モデル

著者: 大島正伸1 高久和明2 武藤誠2

所属機関: 1萬有製薬つくば研究所 2東京大学大学院薬学系研究科

ページ範囲:P.387 - P.391

文献概要

要旨 家族性大腸腺腫症の原因遺伝子として単離されたAPC遺伝子は,散発性も含めた大腸癌発生における癌抑制遺伝子である.APC遺伝子の変異は,複数の遺伝子変異が関わる多段階発癌の中でも最初のイベントであり,ポリープ発生の直接的原因と考えられる.ヘテロのAPC遺伝子ノックアウトマウスでは,正常APC遺伝子がLOHにより欠損することに起因して,腸管にポリープが自然発生する.したがってヒトと同じ機序によりポリープが発生するモデルマウスである.このマウスを用いて,COX-2の活性阻害が腫瘍発生を抑制すること,およびDPC4/Smad4の変異が発生したポリープを悪性化することなどが明らかにされた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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