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文献詳細

雑誌文献

胃と腸35巻3号

2000年02月発行

特集 消化管ポリポーシス2000

ノート

結節性硬化症の消化管病変

著者: 檜沢一興1 飯田三雄2 松本主之3

所属機関: 1九州中央病院内科 2川崎医科大学内科消化器Ⅱ 3九州大学医学部光学医療診療部

ページ範囲:P.403 - P.407

文献概要

要旨 結節性硬化症は常染色体優性の遺伝性疾患であり,全身に種々の過形成性・過誤腫性病変を呈する.直腸過誤腫性ポリポーシスは本症の約50~78%に出現し,重要な診断項目である.形態的には直腸に集簇して発生する5mm前後の光沢のある半球状隆起で,組織学的には粘膜の浮腫と間質の筋線維組織の増生を特徴とする.口腔,食道,胃,小腸にも過形成性・過誤腫性隆起性病変を生じうるが,軽微な所見で見逃される可能性がある.現在まで第9染色体上(TSC1)と第16染色体上(TSC2)に病因遺伝子が同定され,癌遺伝子としての機能解明が進められている.消化管癌との関連は不明だが,不全型の認識とともに今後の研究が期待される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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