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文献詳細

雑誌文献

胃と腸35巻3号

2000年02月発行

特集 消化管ポリポーシス2000

主題症例

attenuated familial adenomatous polyposis(AFAP)の1例

著者: 江頭秀人1 松井敏幸1 津田純郎1 山本淳也1 平井郁仁1 真武弘明1 櫻井俊弘1 八尾恒良1 大重要人2 岩下明徳2 水野充3 飯田三雄3

所属機関: 1福岡大学筑紫病院消化器科 2福岡大学筑紫病院病理 3川崎医科大学内科(消化器Ⅱ)

ページ範囲:P.415 - P.420

文献概要

要旨 患者は65歳,女性.貧血,便潜血陽性の精査にて,大腸ポリポーシスを指摘された.家族歴上,母親が65歳時大腸癌と大腸ポリポーシスのため手術されていた.本症例の大腸には,径10mm以下のポリープが約200個と,上行結腸に径25mmの山田Ⅳ型腺腫と脾彎曲部に径5mmのⅡc型腺腫が認められた.数個のポリープからの生検組織診断は,すべて軽度から中等度異型腺腫で,癌の合併はなかった.そのほか,胃および回腸腺腫,下顎骨腫および網膜色素上皮肥大を認めた.遺伝子検索では,APC遺伝子exon5に胚細胞突然変異を認め,形態学的所見と合わせAFAPと診断した.上行結腸の山田Ⅳ型腺腫と脾彎曲部のⅡc型腺腫および胃腺腫に対する内視鏡的粘膜摘除のみを行い,経過観察中である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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